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機能性ディスペプシア(Functional Dyspepsia)は、胃や十二指腸に明らかな器質的異常が見つからないにもかかわらず、慢性的な胃の不快感や痛み、膨満感などが持続する状態を指します。
胃カメラなどの検査では異常が確認されないのに症状が続くことから、患者の多くは「原因がはっきりしない不調」に長く悩まされることが少なくありません。日本では、生活習慣の変化やストレスの影響から、近年増加傾向にある疾患といわれており、1000-2000万人おられると言われています。
この病気は、胃の運動機能や知覚過敏、脳と消化管の信号伝達のバランスが乱れることが発症に関与しているとされ、心理的な要因も大きく影響します。
機能性ディスペプシアの主な症状は、「食後の胃の膨満感」「早期満腹感」「みぞおちの痛みや焼けるような感覚」などです。これらは数週間から数ヶ月にわたって続くことがあり、日常生活に支障をきたすこともあります。
特に食後に強く現れる症状が特徴的で、食事をとること自体が苦痛になるケースも見受けられます。また、ストレスや睡眠不足、過労などがきっかけで症状が悪化することがよく知られています。
ただし、症状の強さや現れるタイミングは人によって異なり、「なんとなく胃の調子が悪い」という漠然とした訴えが長期化することが、診断や治療を遅らせる要因となることもあります。
機能性ディスペプシアの診断では、まず胃がんや胃潰瘍、逆流性食道炎などの器質的疾患を除外することが必要です。そのため、最初のステップとして胃内視鏡検査(いわゆる胃カメラ)が行われることが一般的です。
さらに、ピロリ菌感染の有無も検査項目に含まれます。ピロリ菌が関与している場合は、その除菌が症状の改善に寄与することがあるためです。また、血液検査や便潜血検査、腹部超音波検査などを併用することで、消化器以外の疾患も念頭に置いた評価がなされます。
それでも明らかな異常が認められず、かつ症状が3ヶ月以上続いている場合に、機能性ディスペプシアと診断されることになります
治療は、患者一人ひとりの症状や体質に合わせて多面的に行われます。薬物療法では、胃の運動を助ける消化管運動機能改善薬や、胃酸分泌を抑える薬、さらには抗うつ薬や抗不安薬などを併用することもあります。
ただし、機能性ディスペプシアはストレスや心因的要素が強く関与するため、薬だけでなく生活全体を整えることが根本的な解決につながります。食事は消化にやさしいものを選び、刺激物や過度な飲酒・喫煙は控えるようにします。
また、適度な運動や十分な睡眠、定期的なリラクゼーションの時間を確保することも症状の緩和に効果的です。特にストレスコントロールは再発防止にも重要な要素となります。
機能性ディスペプシアは、命に関わる病気ではありませんが、QOL(生活の質)を大きく損なう慢性的な疾患です。そのため、症状が再燃しやすい傾向があり、長期的な視点での管理が求められます。
定期的に医療機関で経過を確認しながら、自分の体調や生活パターンの変化に気づけるよう意識を高めていくことが大切です。また、心身両面からのサポートが必要になることもあるため、心理カウンセリングや心療内科との連携も視野に入れるとよいでしょう。
機能性ディスペプシアは「検査で異常がないから問題ない」と考えず、症状にしっかり向き合い、適切な対策を講じていくことで、快適な日常を取り戻すことが可能です。